
【医療業】訪問診療デジタル化に向けて構築支援(医療法人桜野診療所)
2025.01
導入企業プロフィール
【事業内容】医療機関:内科診療、消化器内科診療、訪問診療、居宅支援事業、オンライン診療
【導入ツール】kintone、ATTZoo+STD、レポトンPDF、カレンダーPlus Pro、条件書式プラグイン
【導入部署】訪問診療担当者
【導入目的】業務の効率化、見える化、ペーパーレス
【導入時期】2024年
【ホームページ】さくらのクリニック https://sakuranoclinic.com/ 、 みんなのクリニック https://minnanoclinic.com/
導入のきっかけ
医療法人桜野診療所様は、ふくおかファイナンシャルグループ(以下「FFG」という)様が提供されている「デジタル化支援コンサルティング」(https://www.fukuokabank.co.jp/corporate/digitalsupport/)を活用し、2023年より、事業全体のデジタル化に向けて取り組みを始められました。まずは勤怠管理業務の効率化を目指し「KING OF TIME」を導入し、次に社内情報共有の円滑化として「サイボウズOffice」をご導入(いずれもFFG様がご提案)。その後企業組織全体におけるプロセスの最適化・効率化を行い、従業員及び患者様の体験価値の拡大を実現するためにkintoneの導入をご検討している際に、以前よりkintone導入・構築の連携をさせていただいている弊社インフォメックスにお声かけを頂きました。
その後、桜野診療所様、FFG様と弊社にて「訪問診療支援システム」のご導入に向けて何度も検討を重ね、カスタマイズ面、セキュリティ面に強いkintoneのご導入を決定いたしました。
訪問診療とは
身体機能の低下や重度の障害などで通院が難しい患者様や、ご自宅で最期の時を過ごしたいとい考えている患者様が対象で、医師がご自宅へ訪問し診療を行います。ご本人様やご家族様と相談のうえ診療計画をたて、定期的に診療を行い、住み慣れたご自宅で病院と同じように診療が受けられます。また、入院が必要となった場合は、当クリニックより入院先の手配や調整を行います。
さらに、訪問看護師、訪問薬剤師、ケアマネジャーなど様々な職種の方や地域の病院とも連携を取りながら、チームを組んで皆様を365日24時間体制で支援いたします。
出典 : さくらのクリニックHP
導入前の課題
・患者様の情報は紙ベースで保管しているため、急遽訪問が入った際に、対応履歴等を電話にて確認していたため、手間と時間がかかっていた。
・訪問スケジュールの可視化が出来ていなかった。
・次回の訪問時の対応予定はメモ書きで連携していたが、メモを紛失したり、見落としたり。
・患者様宅にある在庫数の把握が正確ではなかった。
導入イメージ
「訪問診療支援システム」の概要図
◆アセスメントシート(タブ表示のためATTAZoo+を活用)
患者様のデータベース(患者マスタ) 全ての入口となるアプリ
◆訪問カレンダー(カレンダーPlusを活用)
訪問診療において重要な訪問スケジュールを管理するアプリで、訪問予定の患者様を一覧で確認が可能。訪問前に持って行くものを確認、次回の訪問予定の登録や印刷等スケジュール管理だけでなく幅広く利用できるように構築しました。
◆バイタル記録(グラフ化を実現)
患者様のバイタルを記録するアプリです。過去の記録を表示しているため前回との比較ができ、グラフ化することによって、変化を確認することが可能となっております。
◆看護記録
看護師が記載している手書きのメモをデジタル化し、引継ぎ資料として利用することが出来たり、過去のメモを探す手間が省けます。
◆在庫管理(JavaScriptカスタマイズ)
各ご家庭の在庫状況を見える化することにより、訪問前に持って行く物の把握、在庫切れ・注文漏れのリスクを減らせることが出来ます。
導入後のメリット
①情報の一元管理
→これまで紙で管理していた情報(過去の対応履歴・バイタルデータ・お薬データなど)、伝言等をデータ化することにより、情報の一元管理が出来るようになりました。次回の訪問時だけでなく急遽訪問が必要な事態でも、情報をすぐに再確認出来るだけでなく、検索もスムーズで、病院に戻る必要がなくなり外出先からでも確認出来るようになりました。
②訪問スケジュールの可視化
→当日誰がどの患者様宅に訪問するのかがわかるだけでなく、訪問時に次回、次々回の訪問スケジュールを登録することにより、先のスケジュールがリアルタイムに全スタッフに可視化でき、ダブルブッキングから脱却が出来るようになりました。また、次回・次々回の訪問日程、訪問時の対応内容を印刷し患者様にお渡しすることにより、チェック表としても活用いただけます。看護師、患者様の認識合わせが前もって出来ているため、訪問時スムーズに支援を行えるようになりました。
③業務効率化
→これまでは、病院に戻ってPCに登録していたバイタルデータを、スマートフォンを活用して患者様宅で登録することにより、業務の効率化が図れました。
今後は多職種連携のDX化を目指します!
◆ 多職種連携とは
異なる専門分野を持つ職種(訪問看護・訪問薬剤師・ケアマネージャー・連携病院・高次医療機関など)が協力し、 一人ひとりの患者様や利用者を支え、ニーズに応える医療・介護サービスを提供することです。